つい最近、斎藤一人（さいとう・ひとり）さんの本を手にすることがあり、とてもおもしろくて心に響いたのでご紹介します。「スリムドカン」などのヒット商品でおなじみ「銀座まるかん」の創業者で、全国納税者番付（総合）の１０位以内に1993年からただ一人、12年連続で入ったことのあるすごい人です。土地売却や株式公開などによる高額納税者がほとんど占める中、すべて事業収入によるものという異色の存在で、2003年には累積納税額も日本一となられましたが、マスコミに一度も姿を現したことのない人です。以下は本からの抜粋です。
成功法則
成功した人の方法論に従うのではなく、「宇宙の摂理」を知ることです。神様の意思に耳を傾けることです。
今、あなたのいる部屋には時計はありますか。もし、あったとしたら、しばらく息をひそめて時計の音に耳を傾けてみてください。コチ、コチ、コチ、コチ…。時計は真面目に、時を刻んでいます。
でも、時計より精密にできているもの、それは宇宙です。私には、こんなに精密なものが自然にできたとは考えられません。この世の中には、絶対なる存在がいて、その絶対なる存在が絶対なる法則を作り、その絶対なる法則に従って星が生まれ、生命体が生まれたとしか思えません。その絶対なる存在を、宇宙エネルギーと呼ぼうが、何と呼ぼうが、全くあなたの自由です。個人の志向の問題ですから。だから私は、私の志向で、その絶対なる存在を神様と呼んでいます。
神様が作った宇宙の摂理に従って行動すれば、人間は誰でも幸せになり、成功者になれるのです。なぜなら、神様は自らが作ったものを、自らの手で困らせることは絶対にないからです。人はよく「災難は神様が起こす」と考えます。戦争が起こると、「神様が戦争を起こした」と言い、洪水や干ばつなどの天災、これも神様のせいにされてしまいます。でも、戦争を起こすのは人間です。洪水や干ばつも、無責任な開発が原因。人間が作り出したものです。畑を耕せばもっと豊かになるのに、勝手に戦車やミサイルを作っているのは人間です。水の便が悪いせいで飢えている人々がいるというのに、原爆を作っているのも人間です。原爆一個を作るお金があれば、井戸を一万個以上掘ることができます。飢えている人々を助けることができます。
現在、世界の軍事費は年間70兆円。１分間に使う金額を換算すると、１億３３１８万１１２６円になるという話を聞いたことがあります。その一方で、世界では１分間に５人から１０人が餓死しているのです。１分間に１００ドル…。せめて５０ドルだけでも、その人たちに分けてあげることができたら、餓死する人はいなくなるのです。
神様は、水も、酸素も、食物も、そして人間が生活する場所も、すべて無償で与えてくれています。これらを商品として売り買いしているのは人間なんです。あなたは「神様はお金がかかる」と考えるかもしれませんが、集金するのは宗教団体。人間です。私が言う神様とは、私の心に、あなたの心にいる宇宙の絶対者のことであって、都合上神様と呼んでいるだけのことです。私は宗教を悪いものだとは思いません。宗教は、個人の志向だからです。
私は自分の心の中にいる神様の声に従っているだけのことです。神様は、私たちに生活する糧（かて）となるさまざまなものをタダで与えてくれています。それなのに、都合が悪いことを神様に押し付けてしまうのは、人間の身勝手です。神様は私たちを苦しめようとはしません。神様は私たちに、与えて、与えて、与え尽くしているのです。だから、困ったことは起こらないのです。人間は何度も何度も死んで、また何度も何度も生まれ変わるということを考えたとき、その目的はたった一つ、人間の魂のステージを向上させるためなのです。
では、神様は、いったいどういう形で私たちの魂のステージを向上させるのか。それは、常日頃あなたに困ったことが起きます。そのとき、あなたが、「本当にこのことで困るのだろうか」と考えるのです。そして、本当は困っていない。困った出来事が、本当は困ったことではないと気がついたとき、あなたの魂のステージが上がるのです。困ったこと、それは、あなたの魂のステージを向上させる、神様からのプレゼントなのです。
いかがですか？とても判りやすい説明ですね。自分に今、起こっている何かしらの問題に、「私は困っていない」と思えたときにクリアになって魂が向上するのですね。
自分も昔から斎藤一人さんに近い考えがあり、自分に困ったことは絶対に起こらないと信じて生きてきました。皆さんも困ったことが起こったとき、声を出して自分自身に問いただしてみてください。「私は本当に困っているのか」と。必ず楽になるはずです。「困ったことは起こらない」と考えたときに、現実が変わるのが理解できます。人生を成功するには、方法論より考え方が一番大事なのですね。
最後に、再度確認します。考え方の基本として人生は「困ったことは起こらない」なのです。