マゼランはご存知ですか?マゼランというと史上初めて世界一周を成し遂げた人物で、学校の教科書にも載っています。大航海時代のポルトガルの航海者であり探検家です。だからほとんどの人が名前はご存知だと思います。このマゼランに関係することで面白い逸話を見つけました。これは実に興味深いものです。それは何かというと「意識が変わらないと見えない」というものです。
マゼランが南洋の孤島を訪れたときの話です。マゼランの部下は、孤島への上陸に小型の手漕ぎボートを使いました。実はこのとき、出迎えた島民は上陸用に使われた小舟は見えていましたが、少し離れた所にあった大型帆船は見えていませんでした。彼らの目の前にあるのにです。不思議だと思いませんか?もちろん海の上ですから大型帆船なんか隠せるはずがありません。不思議に思ったマゼランは、島民に説明しましたが、彼らにはまったく大型帆船は見えなかったそうです。そしてマゼランの部下は島民に説明するのを諦めて、島民を代表するシャーマンたちに大型帆船について説明を試みました。帆船の形などについて詳しく何度も何度も繰り返し説明した結果、ついにシャーマンたちには大型帆船が見えるようになりました。つまり、目隠しが取れたように帆船がシャーマンに見えるようになりました。シャーマンたちは大型帆船を理解できたのです。理解したから見えたのです。逆に言えば、理解しないものは見えないらしいのです。理解して大型帆船を見たシャーマンたちは大型帆船を見て大いに驚いたそうです。船といえば小舟しか知らなかったのですから驚くのも無理がないことだと思います。次にシャーマンたちは、島民に大型帆船について説明しました。やはり何度も何度も繰り返し説明して、ようやく島民たちも大型帆船について理解しました。理解したと同時にそれが肉眼で見えるようになりました。この逸話は本当に衝撃的でした。
「人間は理解しないものは見えない」
皆さんはこの事実を知っていましたか?なぜ島民たちはマゼランが島に上陸した時の小舟は見えたのか?そして大型帆船だけが見えなかったのか?それは島民たちが日常、使用するカヌーに小舟が似ていたからだそうです。だから島民は小舟だけは理解していたのです。つまり理解していたから小舟を見ることができました。しかし、大型帆船は島民の彼らの日常的な理解をはるかに超えていたから見えませんでした。だから彼らはそれを受け入れることが不可能だったのです。
このことは私たちの日常でも言えることではないでしょうか?私たちにはまったく見えてない何かがたくさんあると思いませんか?ある人だけには見えるけど、他の人には見えないことがあると感じます。ずっと、自分が見ているものが、他の人にも同じように見えているのか疑問でした。今回のマゼランの逸話が自分にはその疑問を解く鍵になった気がします。世の中には私たちに見えていないものが数多く存在する気がしますね。まだまだ自分の知らない世界が沢山ある、そう考えるとワクワクしますよね。